遠藤甲太君死す

小学校6年の卒業記念で仲の良い3人で山に登った。

奥武蔵の武甲山だ。

近道をしようと北面の岩場を登ることにしたが険しくて身動きが

取れなくなった。

親たちが騒ぎ出し捜索隊が出て遭難騒ぎになった。

この遭難騒ぎが原因で一人は山登りを辞め僕と遠藤が山にのめり込む

ようになった。

中学1年の時岩登りを遠藤と初めて僕は高所恐怖症が分かり普通の登山道

を歩くようになった。

一方遠藤は過剰なほど山にのめり込んだ。

新宿の西口にボルガという山の連中が集う居酒屋が有るがそこで彼は一時

スターだった。

谷川岳一の倉沢のルンぜを冬季単独初登攀を成し遂げたからだ。

それから彼は15のルートを開拓したという。

海外でもカラコルムのラトック1峰を初登頂している。

彼は文も達者なので知っているだけでも詩集を始め9冊の本を出している。

その彼が山で無く病気で亡くなった。

昭和の衒学士あがた森魚さん来店

過去から未来へ第3惑星から第6惑星まで疾走するあがた森魚さんがコロナになって

初めて来店。

彼は水戸まで来たので仙台まで足を延ばしたと云って来店。

手には彼のデビュー50周年企画の「週刊金曜日」を持ってきてくれた。

丁度彼がアルゼンチンで世話になった佐知子さんが仙台にいるので呼んで会う

事が出来ました。

彼女も明後日アルゼンチンに帰ります。

老人支配国家、日本の危機

上記の表題の本を千賀さんが買って来て勝手に置いて行った。

いつもながらの不思議な彼の行動だ。

この本で言語と家族関係は周辺に古い形態が残り真ん中は新しくなる

というが納得するものが有る。

帰省ラッシュが無くなったら日本の直系家族は消滅するという速水先生

の意見は面白い。

対談で歴史家の磯田氏が直系家族から万葉集の時代に今戻った部分が有る

と指摘した。

相続の部分を筆頭に性愛の部分に於いてだそうだ。

1970年と1980年の僅か10年の間に日本では構造的なある変化が起きていたと

個人的には強く思っていた。

永らく疑問に思っていたのがこれで解かれた様に感じた。